お茶屋の道楽ブログ

和菓子、食べ歩き、お気に入り食材など食中心に紹介します。旅先出張先での写真、ビッグバンド活動、などなど気の向くまま趣くままの道楽日記です。どうぞ気の向くまま趣くままツッコミ入れてくださいませ(誹謗中傷は無しでお願いしますねw)

「御城之口餅」〜本家菊屋(奈良県大和郡山市)

「御城之口餅」
 
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 奈良を代表する銘菓で、私のお気に入り菓子でもあるのがこの「御城之口餅」。
安土桃山時代大和郡山城主であった豊臣秀吉実弟豊臣秀長が、秀吉公をもてなすための珍菓を作る様、菊屋当主菊屋治兵衛に命じられ、献上したお菓子を秀吉公が非常に気入られ、「うぐいす餅」と銘うった事がこの菓子の始まりと言われています。
 
 
 粒あんを柔らかいお餅で包み、ふんわりときな粉をまぶしたこの菓子は、江戸時代に入っても作り続けられ、町人にも非常に人気があったそうで、店舗が大和郡山城の大門を出た町人街の一軒目にあったことから、お城の口で売る餅→御城之口餅、と呼ばれるようになったと言うことです。
 
 
 ふんわりまとめた青大豆きな粉の中には、口当たり柔らかいお餅が、そしてその中には上品に炊き上げられた美味しい粒あんが入っていて、やさしい美味しさを味わえます。
こだわりの詰まった原材料は、
・餡:北海道十勝産と丹波産の最高級豆を、熱効率の良い砲金(*)製大釜で短時間に蒸した粒あん
・きな粉:国産青大豆を挽いた青きな粉
・餅:近江産餅米を、餅米からついたつきたてのお餅
これらの素材を丁寧に食べやすい一口サイズの菓子にまとめています。
 
 
お餅の命は柔らかさ。当然ながら時間が経つと固くなってしまいます。そのため日持ちは2日ととても短いのですが、30日の日持ちがある冷凍のものも通販で販売されています。
菊屋の銘を掲げる菓匠が大阪にもありますが、こちら本家菊屋さんからの分家です。
 
 
 
*砲金は、銅合金の一種で、銅と錫の合金。一般に銅90%、錫10%程度の組成。非常に丈夫で鋳造も容易で銃や大砲の銃身に使われたことから砲金(ガンメタル)と呼ばれています。
 
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■株式会社本家菊屋
〒639-1134 奈良県大和郡山市柳1-11
TEL:0743-52-0035 FAX:0743-52-3026